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NewSonicArtsレビューその01- NewSonicArtsの製品のOverviewとFreestyleの使い方

NewSonicArtsの製品概要

今回はNewsonicartsの4つの製品の概要とFreeStyleの使い方について説明しようと思います。最近の僕の場合はソフトの機能やキーコマンドを覚えたり頭の中を整理するためにMindnote ProでMindmapを作る事が多いです。

\"OverviewMap\"

PDFリンク

Fleestyleの概要

Freestyleは以下の様な画面でVST Plug-Inを視覚的に表示し音源をレイヤーしたりAbleton LiveのInstrument Rackに近く8つのマクロにアサインしたり出来るソフトウェアです。

\"Freestyle\"

以下のVice, Grantie, NUANCEは次回以降にじっくりと説明しようと思いますがとりあえずデモをダウンロードしてFactory Libraryを探検するのも勿論面白いですが、Samplerを理解する上でギターや声を録音したりしたものや自分が慣れ親しんだ音声をぶっ込んでみるとより理解が深まると思います。

VICEの概要

Viceはループファイルを簡単でかつ超強力に加工できるサンプラーです。
超強力なので次回じっくりと紹介したいと思います。

\"Vice\"

Grantieの概要

Grantieはオーガニックなテキスチャやサウンドスケープなどの音色を作る事に優れたグラニュラーシンセサイザーです。

\"Vice\"

NUANCEの概要

NuanceはUIを見て勘の良い方はわかるかもしれませんがLiveのDrum RackやNIのMaschineに近くドラムだけでなく様々な楽器を鳴らす事が出来るVICEやGrantieと比べて一番スタンダードでクリエイディブなサンプラーです。

\"Nuance\"

Fleestyleの使い方

HardwareのSynthやEffectは音も良いし何を持っているかが一目瞭然ですが、SoftwareのSynthやEffectに比べて高かったり、移動も大変だったりします。
それに比べてSoftware SynthやEffectはかさばらないですし可搬性にもすぐれていますが、「Mac/PCに何が入っているか?」を忘れてしまいます…。
もしかしたらインターネットを通じてフリーウェアのSoftsynthやEffectをダウンロードして全く使ってないという方もいるんではないでしょうか?
以下はフリーウェアでも十分素晴らしいシンセサイザーとViceなどを組み合わせた例です

以前にAbleton Liveでそれを解消する方法を書きましたが、このFleestyleはもっと視覚的にインストールされているプラグインを把握できてかつ組み合わせて音源をレイヤーしたりできます。

誰でも実行しやすい様にOpensourceのDEXEDとフリーウェアのSynth,PG-8xをFreestyleをスタンドアローンモードでレイヤーし、それぞれにエフェクターをインサートしてLiveのInstrument Rackの様にマクロのアサインをする方法などをGifアニメーションで説明します。

まずは新規プロジェクトの作成はメニューからResetまたはMacだと[⌘ + N]で作成し作業効率を高める為にブラウザで★マーク(お気に入り)をつけておくと上の★を押した時に以下のGifの様な感じでお気に入りだけを表示させられるので便利です。

そしてブラウザーからドラッグ&ドロップするだけでレイヤーする事ができます。

DexedtとPG-8Xの音色はPad系にしてPad系の音にAlexhiltonのゲートをかけてみると

アサインはAbleton Liveと比較して見ると慣れている方はすぐにわかるかとおもいますが、わらからない方の為にアップロードが終わらないので以下の画像を参考に○で囲まれたLボタンでLearnモードにしてこの例だとDexedやSynth1のCutoffツマミなどを触るだけでアサインされます。

以下がAbleton LiveのInstument RackでLiveユーザーは直ぐに分かるとおもいます。逆に言えばLogicX,ProTools、CubaseユーザーはLiveのDevice Rackの恩恵を受けられる


今後追加してほしい機能はLiveでは以下の様に押した鍵盤のキーのレンジやヴェロシティなどを以下の様に簡単に均等に分割したり、分割した後で音階を変えると滑らかに違うインストゥルメントを変えたりできればもっと便利だと思いました。


僕はLive、LogicXで曲を作る以外にNine Inch Nailsもステージで使用しているMainstage3を起動してMacを楽器として演奏するのもとても好きなのですが、このFreestyleはMacだけでなくWindowsでもPlug-InとしてもStand Aloneとしても使えるのでフリーウェアや有料のソフトシンセやエフェクトをお気に入りの組み合わせで組み合わせて演奏できるのでWindowsユーザーには朗報だと思います。

以下はMainstage2の頃のNINの動画なのでMainstage3ではRewireをオフにして使える様になり(やっと!)、彼らはGuitarやModular Synthを使うので更にExpert Sleepersなどを使って工夫してCV/Gateを吐き出しているかもしれませんが、このFleestyleではWindowsでも使えると言う事でMainstage3を使えないWindowsユーザーにとっては超朗報では無いでしょうか?

Nine Inch Nails working with Mainstage

今後は幾つか機能要望やバグレポートがあったらフィードバックしていこうと思ってますが元Native insturmentsでMaschineなどを手がけた James Walker-Hall氏によるNewSonicArts社はまだ誕生したばかりなので今のうちに触っておけば機能が複雑になる前に覚えられるのでオススメです。

国内ではHookUp様が取り扱い開始し、Beatcloudから購入可能です!

NewSonicArts(英語)

James Walker-Hall氏のインタビュー
では次回はおそらくRexファイルでAudio Loopを編集するよりもPowerfulなVICEについてじっくりと書こうと思います。

目指せPusher!その弐:9.0.5の追加点とオススメLive Pack

目指せPusher 2

どうもエレクト浪人でございます。

昨日、Live 9.0.5がリリースされました。

今回はVer 9.0.5で追加された点とPushと一緒に使うととても便利なSonicFactionのライブパックをご紹介したいと思います。

・特筆すべき追加点

まずPushで「Add Track」を押した後に「Browse」ボタンで音源のデバイスをロードするわけですが、以前は内蔵のCore Libraryのみで、インストールしたライブパックや自分でInstrument Rackにした市販のプラグインなどはこの画面からは追加できなかったのですが、この「Places」の追加によってライブパック、自作のInstrument Rackもこの画面からロードできるようになりました!

僕は市販のプラグインも使いやすくRack化したり、サンプリングして自作したSamplerなどが膨大にあるのでこれはとても嬉しいです=3

 IMG_1118

このようにインストールされたライブパック、User Libraryなどが確認できます。

IMG_1119

IMG_1118

勘で色々と触ってみたのですが、どうやら以下のボタンでフォルダ内に入ったり上の階層に戻ったりする事が出来るようです。

IMG_1120-2

以下はPushのみでSugerBytesCyclopをロードした状態です。

 Cyclop_1-Cyclop

•Pushと一緒に使う便利なオススメのLive Pack

SonicFactionのライブパックがとてもお薦めです。

特に付属のM4Lデバイスのシーケンサーがすごーく良く出来ています。

Pushでは初期状態だとDrumはStepシーケンサーが使えますが、音程を持つシンセサイザーなどはステップシーケンサーでメロディを打ち込む事ができません。

ところがこのSonicFactionのM4Lのデバイスはそれができるのです!!

http://www.sonicfaction.com/evIlFish.html

evilFish303という名前を聞くとシンセサイザーに詳しい方はすぐに察しがつくでしょう。

そうです!あのRolandの歴史的名器のTB-303をチューナップしたdevilFishをLivePac化されたものです。

Live1

付属のシーケンサーは以前はLaunchpad,APC40に対応していましたが今回バージョンアップされてPushにも対応しました!

 Manual-1

実際に触ってみると本当にとても使いやすくて良く出来ています。

あらためてMax for Liveの可能性を感じました。

このシーケンサーと改造版303の音源が付いて$20ってのはとてもお買い得だと僕は思います。

ちょっとだけサウンドスケッチを作ってみました。

ではまた次回!

目指せPusher!その壱 : First Impression 〜 Drum、メロディ打ち込み

読者の方々はAbleton PushをLaunch Padのツマミ付きのものを期待している方もいるかもしれません。

実際に触るとすぐわかるのですが、Launch Padのツマミ付きのものを期待して触ると確かに重くて大きいです。

しかし僕は逆に好印象受けました。

 

MPCなど丈夫な頼れるAKAIとの共同開発しただけあり、非常にしっかりとした作りです。

例えるならギターやバイクの様に「長く使える相棒」といった印象を受けました。

故・X-japanのHIDE氏が ギターは叩いても引きずってでも付いてきてくれるぐらいでないといけないと言っていたのを思い出します。

このPushもそのぐらいの頑丈さがある感じで安心感を感じました。

ギターのストラップを付けるのもあり?かもしれないと思いました。

IMG_0845

左側にはタッチストリップがありここをスライドさせることによりAbletonでシンセなどを演奏している時はピッチベンドになり、

Drum Rackの時はタッチストリップを上下させる事でドラムのオーバービューを簡単に移動させる事ができます!

さすがAbleton純正!

Push-Sketch-Ver0.1-Push-Sketch-Ver0.1

このAbleton Pushは「ゼロからのソング作成」という問題を解決する新しいインストゥルメントというコンセプトなので、以下の様な空のプロジェクトの状態から実際にMacを触らないでPushのみで打ち込んでみましょう。

Push-Sketch-Ver0.1-Push-Sketch-Ver0.1-2

まず以下の「Add Track」ボタンを押します。

IMG_0852

「Add Track」ボタンを押しっぱなしで液晶にAudio、Midi、Returnのどのトラックを作るかを聞いて来るのでここではMIDIの下の緑色に光っているボタンを押しましょう。

IMG_0880

そうすると以下の様に空の状態のMIDIトラックが追加されます。

EmptyMIDI

まだ空のMIDIトラックなのでPushの状態を確認すると「まだデバイスが何もないよー。Browseボタン押してデバイス追加してねー。」と言っています。

IMG_0882

ではPush様の言うとおりに右上のBrowseボタンを押してみます。

IMG_0883

すると液晶は以下の様にInstrument RackDrumRackなどやAbleton内蔵の音源が選択出来るようになり、

今回はDrum Rackの808を選択して緑色の決定ボタンを押します。

IMG_0854-1

そうすると以下の様にDrum Rackが追加されました!

画面の状態をみるとわかる様にスワップモードになっているので違うキットを選んで決定ボタンを押してやればサクサクと変えられる事ができます。

と、ここまで来ましたが全くマニュアルを読んでおりません。

長年の勘だけで使っています。

こういう勘だけで操作出来るのはAbleton Liveと同じ感じですね。

Push-Sketch-Ver0.1-Push-Sketch-Ver0.1-1-1

では右下の「Note」ボタンを押すと、

 IMG_NoteButton

以下の様な表示になり、上側がステップシーケンサー、左下がDrum Rackのパッド左下がクリップの小節数を表示します。

IMG_0887

打ち込む手順としては以下の動画の様にDrum Rackのパッドを選択して上側のステップシーケンサーでノートを打ち込みます。

(音無し)

そうするとAbleton Liveでもこの様に打ち込まれているのが確認できます。

Push-Sketch-Ver0.1-Push-Sketch-Ver0.1-3-21

ではLive9のセッションオートメーションを使ってタムのピッチを録音してみます。

以下の様にAutomationボタンをオンにして録音状態にします。

IMG_0891

Tomのパッドを選択し以下のPitchのツマミを回ししてやると

IMG_0892

このように書き込まれました!

 Push-Sketch-Ver0.1-Push-Sketch-Ver0.1-4-2

https://soundcloud.com/mekayama/808-tompitchup

ではここからアレンジしたいのでこのクリップを複製したいと思います。

このSessionボタンを押すと、

IMG_0895

この様にセッションビューと同じくクリップが1つある状態の表示になるのでDuplicateボタンを押して複製すると、

 IMG_0896

この様に複製されます。

Push-Sketch-Ver0.1-Push-Sketch-Ver0.1-3

 ここから先程と同じくAdd TrackボタンでMIDIトラックを追加し今度はメロディを打ち込んでみましょう。

今回はCollisionをロードしてみました。

 IMG_0898

今回はMPCなどにも搭載されているRepeatボタンを押して16分音符をベタで入力してみました。

 IMG_0903

そしてCollisionのレゾネーターのTuneをこの様に上昇させたオートメーションを書き込んでみました。

Push-Sketch-Ver0.1-Push-Sketch-Ver0.1-6

といった感じでミニマルっぽい感じのループが出来ました。

これにもっと色々とトラックを追加したりセンド&リターンなどでミキシングしたりすればそれなりの曲が出来ると思います。

このノートモードにはScaleボタンでMajor,minor,ドリアンなどなど色々なスケールが適用出来るのですがそれに関してはまた次回に書きたいと思います。

近年、「ハイブリッドな楽器」つまり音源はソフトウェアで専用のコントローラーが付くArturia社のLabolatryシリーズ、ローランド方式で打ち込むタイプのドラムマシンのSparkやそれとは相対的なMPCライクなNIのMaschineシリーズ、そしてMPC本家のAKAIからMPC Renaissanceとハイブリッドな楽器が続々と登場して来ていますが、Ableton Pushもそれに近い「ハイブリッドな感覚」が味わえました。

つまりこのPushの操作に慣れてしまえばあまりMacの画面を見なくてもトラック制作がある程度行なえると思います。

Ableton LiveはDAWですがそれと同時に楽しい楽器であるとこのPushによって再認識しました。

Arturia mini Lab

MiniLab

Native Instruments Maschineシリーズ

 MASCHINE_black_white_L

AK039_6

AKAI MPC Renessance

またこの様なPushとiPadによるハイブリッドなコントローラーの組み合わせもありなんではないでしょうか?

下の画像はPushLemurのAbleton Analog用のテンプレートの組み合わせです。

IMG_0848

また早速、Ableton Pushのフォーラムが出来ていますので入手された方は是非行ってみてはいかがでしょう?

このフォーラムによるとプログラミング言語のPythonがわかればこのPushをもっと自分好みにカスタマイズ出来るようです。

個人的にとてもリスペクトしている友人のフランスの認定トレーナーのJulien byle(protofuse)氏はさっそくPythonを使ってハックしたようです。

 僕は正直プログラミングは好きではありません(笑)

しかし音楽の為なら割と頑張れるのでドットインストールのPython入門をじっくりゆっくりと勉強してみようかなと思いました。