最近1000円をコツコツ貯めたお金でドイツのWaldorf社のLargoというソフトシンセを手に入れました。 Waldorfというメーカーをご存知だろうか? シンセサイザーの合成方式の一つであるウェーブテーブル方式を採用したPPGというシンセサイザーを開発したWolfgang Palm氏(デジタルシンセの父と呼ばれる)が始めた会社でWAVE、MicroWave、Q など数々の素晴らしい名器を世に輩出したが、音源方式がマニアックで価格帯が高価であった為か一度倒産してしまいました。
PPG
WAVE
拙僧も大学生の頃にMicroWaveXT とても欲しくいつも枕の下にカタログをしいて寝ていたのだがついにとうとう買えなかった(笑)
とうとう買えなかったXT
しかし、WaldorfはコンパクトなシンセサイザーのBiofeldとソフトウェアシンセサイザーのLargoなどの小規模な(攻撃的でない?)ラインナップでこじんまりと見事にI’ll be backしてきました! ドイツには日本と同じく素晴らしい電子楽器のメーカーが多くとても共感を覚えるのだが、惜しくも倒産してしまったメーカーもある。 Waldorf,Quasimidi,Creamware,… 個人的にはQuasimidiはなんで潰れちゃったのだろうと不思議でならない。友人のQuasimidiのRave-O-Lutionはとてもいい音がしていたので何かいい形で復活してくれたらなとたまに思います。
名器のRave-O-Lution309
で、肝心のLargoの音なのですが現在はとりあえずプリセットを掘り下げて遊んだりしている(勿論そのまま使う機はチャンチャラないよw)のだが、このLargoのサウンドはとても鋭い刃物かノコギリのようです。 またフィルターが素晴らしい! 特にコムフィルター(櫛形フィルター)がヤバい。 フィルターの手前には歪み系が付いていてそれを加えるとまたまたヤバい。 簡単にギューーーーン!って音がでる。 今の所、ツマミを回す度に昇天してしまいます(笑) どんな音がするか聴いてみたい方はこの氏家さんの動画を観てみて下さい。
操作性もある程度シンセサイザーの知識に精通している人ならばマニュアルなど読まなくてもサクサク使えるデザインになっていると思います。(試しにマニュアルを読んでみたのだがフォントが見づらいw) ひょっとしたらソフトウェアシンセのデザインの方がWaldorfは上手なんじゃないだろうか? とりあえずWaldrofには今後は余り無茶(素晴らしいけど鬼高いハードとか)はしないで欲しいと強く思った。(笑) そりゃ俺もハードの方がCPUがウンチャラとか考えなくていいし体の一部の様な感じでいじれて全然好きですが、日本の住宅事情も厳しいしお財布も厳しいので数年前まではしかたなくソフトシンセをいじっていましたが、AbsynthやMassiveの様にソフトシンセでしか出せないもしくはハードにしたら相当高いシンセが出てきたり、Artuiraの様にもうとても買えない往年のビンテージを忠実に再現したり、Circleの様にわかりやすいのに優れた結果が得られる(Mac OS的な設計思想?)様なGUIがとてもよく考えられたシンセが出てきてとてもいい状況になっているような気がします。 逆に言えばこれからのハードシンセはそれらの魅力を乗り越えてなおハード(もしくはハイブリッド)に惹き付ける魅力的な要素が盛り込まれなけらばならないと最近思います。 もうハードのPCMシンセは全く欲しいと思えないなぁ。。 曲作りのインスピレーションを得る為に音作りの実験は必要だけども実験しすぎて「実験」としては面白いけど、「曲」としては全くいいと思えないんじゃ意味が無いと最近よく思う。 これはMacや曲作り全般に言える事だと思うが、このLargoもある程度シンセサイザーの知識がある人ならもうスーパーマリオ並みに中毒になる様なシンセだと思うが、高橋名人が言う様にたまに散歩とか休憩を入れて自分自身に「曲としてはどうなのか?」という様な問いかけをするべきだと思う。 ま、とりあえず高橋名人は偉大ってことだよw!